isoi column家づくりコラム

健康住宅とは?健康を叶える家づくりについて解説!

健康住宅という言葉はよく耳にするけれど、具体的にどんな家を指すのか、どんなメリットがあるのか、疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
健康住宅は、住む人の健康、家の健康、環境の健康という3つの要素を満たす家です。
健康住宅について解説することで、家づくりへのモチベーションを高め、理想の住まいを実現するためのヒントになれば幸いです。

□健康住宅とは?3つの健康を叶える家

健康住宅とは、住む人の健康、家の健康、環境の健康という3つの要素を満たす家のことを指します。
それぞれ具体的にどのような意味合いを持つのか、具体的な例を挙げながら解説して行きます。

1: 「人」の健康
健康住宅と聞いてまず思い浮かぶのは、そこで暮らす「人」の健康ではないでしょうか。
健康とは、単に病気にならないだけでなく、快適な空間の中で心身ともに健やかに生活できることです。

健康住宅では、人体に悪影響を及ぼすことのない素材を使用したり、換気システムによって空気をきれいに整えたり、夏は涼しく冬は暖かく過ごせるような断熱性能を備えたりすることで、住む人の健康をサポートします。

例えば、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドなどの化学物質を放出しない建材を使用したり、自然素材を用いた内装にすることで、住む人の健康を守ります。
また、適切な換気システムを取り入れることで、室内の空気を常に新鮮に保ち、カビやダニの発生を抑えることも可能です。

2: 「家」の健康
「家」の健康とは、家族を守る家の劣化を最小限にし、長持ちするような意味合いを持ちます。
例えば、湿度を調節することで結露やカビを発生しにくくしたり、耐久性に優れた素材を用いることで、家の寿命を長く保ちます。

健康住宅では、家の構造や素材、設備に工夫を凝らし、長持ちする家を建てることを目指しています。
家の健康を守ることで、住む人の安全を確保し、快適な生活空間を提供することが可能になります。

3: 「環境」の健康
住む人や家の健康だけでなく、「環境」の健康にも配慮することが大切です。
健康住宅では、高断熱・高気密・換気機能を備えることで、冷暖房の使用量を減らし、省エネを実現します。
これは、人にとっては光熱費の削減というメリットにつながりますが、環境にとっては、地球温暖化防止に貢献できるというメリットがあります。
また、自然素材を積極的に使用することで、環境負荷を低減し、持続可能な社会の実現に貢献することも可能です。

□健康住宅を建てるポイント:建材選びが重要

健康住宅を建てるためには、建材選びが非常に重要です。
なぜなら、建材には様々な種類があり、それぞれに特徴や安全性、環境への影響などが異なるからです。

健康住宅では、人体に安全な素材、環境負荷の低い素材、耐久性に優れた素材など、様々な観点から建材を選定します。
ここでは、健康住宅でよく使われる安全な建材と、一般的な建材の違いについて具体的に解説して行きます。

1: 給水管
健康住宅では、人体への影響が懸念される塩化ビニル製の給水管ではなく、ステンレス管やポリエステル管などの安全な素材が使用されます。

ステンレス管は耐久性が高く、接着剤を使用しないため、安全性の高い素材です。
ポリエステル管は、可燃後も水と酸素に分解されるため、人体への悪影響が少なく環境にも優しい素材です。
塩化ビニル管は、加工を容易にするために可塑剤が添加されています。
可塑剤は、人体への影響が懸念されており、健康住宅では使用を避ける傾向があります。

2: 下地
見えない部分に使われる下地材にも、健康に配慮した素材を選びることが大切です。

健康住宅では、杉の無垢材や石膏ボードなどの自然素材や機能性建材が使用されます。
杉の無垢材は、調湿性に優れ、シックハウス症候群の原因となる化学物質を放出しないため、健康に良い素材です。
石膏ボードは、不燃性で調湿機能も備えているため、安全性の高い素材です。
一般的な下地材として使用される合板は、化学物質を含む接着剤で貼り合わせて作られているため、健康住宅では使用を避ける傾向があります。

3: 断熱材
健康住宅では、ウールブレスや炭化コルクなどの自然素材や再生可能な資源から作られた断熱材が使用されます。

ウールブレスは、羊毛を原料とする断熱材で、高い断熱性能と調湿性を備えています。
炭化コルクは、コルクの樹皮を炭化処理した断熱材で、断熱性、調湿性、防音性に優れています。
一般的な断熱材として使用される発泡スチロールやグラスウールは、化学物質を含んでいる場合があり、健康住宅では使用を避ける傾向があります。

4: 内装
健康住宅では、和紙や布クロスなどの自然素材が成分の安全な内装材が使用されます。

和紙は、調湿性に優れ、温かみのある空間を演出します。
布クロスは、自然素材でできており、シックハウス症候群の原因となる化学物質を放出しないため、健康に良い素材です。
一般的な内装材として使用されるビニルクロスは、通気性や調湿性が低く、カビが発生しやすいという問題があります。
そのため、防カビ処理が施されている場合が多いですが、化学物質を含んでいるため、健康住宅では使用を避ける傾向があります。

5: フローリング
健康住宅では、無垢材のフローリングが使用されます。
無垢材は、自然素材でできており、シックハウス症候群の原因となる化学物質を放出しないため、健康に良い素材です。
また、無垢材は、温かみがあり、足触りが良いというメリットもあります。
一般的なフローリングとして使用される合板は、薄板を接着剤で貼り合わせて作られています。
接着剤には化学物質が含まれているため、健康住宅では使用を避ける傾向があります。

□まとめ

健康住宅は、住む人の健康、家の健康、環境の健康という3つの要素を満たす家です。
健康住宅を建てるためには、建材選びが非常に重要で、人体に安全な素材、環境負荷の低い素材、耐久性に優れた素材など、様々な観点から素材を選定する必要があります。
健康住宅は、住む人の健康を守るだけでなく、環境にも優しい家づくりを実現できます。